A級チェリストへの道

チェロの上達のちょっとしたスパイスに

コンサートを終えて

先日、半年前から取り組んでいたピアノ五重奏、ピアノ四重奏を全楽章という僕としてはチャレンジにあたるコンサートが終わった。

 

◾️良かったこと

・聴衆の反応。アンケートコメントで感動したという内容がいくつも。嬉しい。

・大きなミスなし。いつ崩壊してもおかしくない曲だったので安心した。

・本番マジック。ピアノが本番だけとても情緒豊かな旋律を弾いた部分があった。演奏中だったけど感動して鳥肌立ってジワッときた。

・個人が上手い。上手いメンバーを誘ってのことだから当たり前だけどこれは大きい。音程による大きなストレスもないし、誰かに合わせるのではなく一人一人が自分のテンポを持ち結果合う、ということができた。

・創造できた。何かの演奏の猿真似ではなく、フレーズごとに意味をもたせて自分らで曲を作る作業ができた。時にぶつかることは合っても。

 

◾️反省点

・緊張により周りを聴けなくなった。僕も含めてだが、演奏中いつもより周りを聴けていない。旋律の対話が対話になっていない箇所があり残念だった。

・緩徐楽章がメトロノーミック。これは当初からの課題だった。全てのフレーズに意味を持たせ旋律を歌わせたかったが難しかったみたい。フレーズ感や和声進行を無視した、音を鳴らしているだけの伴奏や旋律がいくつか散見された。

・表情。顔も上げてたし、旋律を奏でるときは全神経を左右の手に込めていたが、それでも足らないみたい。嫁に言われた。

・最後まで弾けない場所あった。確率でいうと70%しか音が当たらない難易度の高い音があった。結局間に合わず、本番も外した。

 

■総じて

今までの僕のレベルからは一段上に行けたのだと思う。

特に音楽を作る作業。フレーズ単位で意味をもたせて、どう音楽を進行させるかが自分なりに分かるようになったし、実際に録音を聴いても間違いではなかった。

 

演奏がうまく行かないときの原因をすぐさま特定できるようにもなった。例えばリットしたいとき。原因はリットの部分ではなくてその前にあるし、伴奏の弾き方にもある。そういったことがすぐ分かる。

 

あと自分自身の技量。とてもうまくなったと思う。良い音程と美しい音、自分はこう弾くぞと周りに伝える弾き方。今までの僕にはなかった。

 

少なくない時間をかけて、その成果として聴衆には感動を、自分に喜びと成長を与えられた。とてもとてと楽しいコンサートだった。

ひとつA級チェリストに近づけたかな。