ハーモニーが分からない人
愚痴なような解決を求めてるようなネタ。
ハーモニー感覚が欠如してる人をどうすればよいのか。
弦楽器を弦楽器たらしめているのが、音程を自在に調整できること。要は純正律のハーモニーを実現できるということ。
完全調和なメジャーコードをアンサンブルで弾いたら、もうその世界からは離れられない程の快感だ。
ただ、アマチュアだとオーケストラでは実現は難しい。そもそもの技術もあるし、ひとつのパートの人数が多いから。
弦楽合奏も中々難しい。一人一人の音程感覚は微妙に異なるし、それを擦り合わせるには人数が多い。
やはりカルテットが最高の編成だと思う。もちろん最初からパシッとは合わない。アンサンブル・モンソロのメンバーも言っていた。だから例えば第1ヴァイオリンとチェロで完璧に合うまで合わせる。次は第1ヴァイオリンとビオラ、みたいな感じでひたすら細かくやっていく。すると、音程感覚がシビアになり、美しいハーモニーを奏でることができる。
ただ、これはハーモニー感覚がある人でないと絶対無理。今鳴っているハーモニーが合ってるか合ってないか分からない人、意外と多いのか。
というのも、単発企画で声を掛けられてカルテットに取り組んでいるのだが、メンバーに一人そういう人がいる。
完全5度が分からない。えっ? チューニングどうしてんの? って思っちゃうけど事実分からないらしい。長3度も分からない。
合わせていって、ちょうど決まった瞬間を教えるのだが、何度やっても修正しない。要は感覚が欠如しているのだろう。
一発で決めろというわけではない。コンマ秒で修正すればよいのだ。なのに、低い音程のまま、白玉を伸ばし続ける。こっちが発狂しそうになる。
これ、どうすればよいの? 合ってる3人が外してる人に合わせるの? んなアホな。
僕なりの見解としては、組んではダメ。二度と一緒に弾かないようにする。今回は諦める。
これでとりあえず解決だが、根本的な解決ではない。そもそもB級チェリストの僕はどうやってそのハーモニー感覚を身に付けたか。
1.読み物で知識として純正律のことを学んだ。完全5度は平均律と比べて2セント高い、長3度は14セント低い、短3度は14セント高い、など。合わせて、旋律的イントネーションと和声的イントネーションの使い分けとか。
2.それを楽器で実践した。重音で弾いてみて。すると腑に落ちた。確かにハマる音がある。とても心地よい響きになるしらウネリがなくなる。
3.和声学を学んだ。とは言っても基礎的なもので古典派を理解できるようになるくらい。これで、自分の担当する音が何の和音のどの音を担っているか、事前に全部確認して、楽譜に音高の注記をメモっている。↑とか、↓みたいな記号で。
これで身に付けた。このうち、1,3は誰でもできる。やるかやらないかだけ。
2のハマった瞬間、これが分からない場合ってどうすればいいの? そんなことあるのかよって思うけど。
それと、押弦の甘さでクリアな音程が出ていないのも原因な気がしている。
書いていて思った。これをちゃんと正直に伝えればいいんだ。あなたはハーモニー感覚がまだない。俺も最初はそうだった。俺はこうやって身に付けたよって。
解決策と具体的ソリューションを教えよう。あとは本人次第だ。