バッハ無伴奏に挑戦して思うこと2
サラバンドを弾くと、どうにも右手の小指コントロールがイマイチで、弓元の音が汚くなる。あと圧が乗っかり過ぎる。
ってかこんな悩み抱いてる時点でもうC級かも。。。いやいや、バッハに取り組んでいるおかげで色々見直せてるんだ。いいことだ。
試しにヨーヨー・マのように右半身を少し迫り出すような構えにしてみた。右肩が前に少し出た分、あら? 今までのボウイングをすると真っ直ぐいかない。小指側で持つ意識を強くするとちょうど真っ直ぐになるみたい。
で、気付けば小指コントロールしやすいじゃん。むむ、ヨーヨー・マのあの軽やかなボウイング捌きに少し近い。弓元圧も解消。というか、元だろうが先だろうが弓に神経が通った感じになった。ケツからボウイングも自然とできる!すげー。音も抜ける!
・ヨーヨー・マの華麗な弓捌き
全てを支配している。いやもう同化してるな。。マはチェロでチェロはマみたいな。
ヨーヨー・マ先生ありがとうございます。ちょっと希望が出てきた。
すぐ忘れちゃうから、ボウイング練を少し多彩にして慣れよう。左手も少し感じが変わってしまったし、見直すか。
基礎練
僕が最初にやってる基礎練
右手
①ボウイング♩=40 8拍1弓二往復各弦
②ボウイング♩=120 1拍1弓16往復各弦
③発音 普通ver. ノーテンポ 各弦8回
④発音 逆ver. ノーテンポ 各弦8回
気が向いたら移弦も。いずれもケツからボウイング意識して。
左手。
主となるキーを決めて日替わりでやる。主調のベース音を音源で鳴らして純正でとっている。テンポはその日の気分。ダルい時は3オクターブになったりする。
⑤長音階 4オクターブ
⑥長三和音 4オクターブ
⑦自然短音階 4オクターブ
⑧短三和音 4オクターブ
⑨教会旋法 6種 3オクターブ
⑩ベース音を属音と見立てた減七和音
以上が基本メニュー。60分くらいかかるので時間がない時はだいぶ端折る。
ホントは7度足したアルペジオとかもやった方がいいのだけどやったことない。重音もやったことない。三度音程の音階もやったことない。。。
ベース音鳴らすのは、家にピアノがなくて音程チェックできないから代わりに。いつからか編み出したけど、結構気に入ってる。
弾けないフレーズに特化した練習は別途やる。上記は絶対やろうと思ってる基礎練。よくサボるけど。
そう。メチャクチャつまらない。目的意識がないから? なんか基礎練が好きになる方法はないんだろか。
ってかキーボード買おうかな。MIDIキーボードはあるんだけど、440Hzなんだよな。
オケ練して思うこと
プレイヤーでオーケストラ好きな人は多い。アマチュアの活動のメインだから当たり前かもしれないけど、中には月1本番当たり前みたいな人はざらにいる。
スゲーなってのが正直な感想。とても真似できない。なぜなら1曲1曲ちゃんと取り組まないと弾けないから。
オケはやっていて楽しいけど、室内楽と比べるとやはり楽しみは格段に落ちる。
・自分の音の責任が少ない(弦は)。
・ハーモニーが溶け合う瞬間に出会わない(そんなレベルのオケはあんまりない)
・トップにだけ合わせればよい。
理由としてはこんなもんか。室内楽はほぼ逆だ。
・自分の音しかない。一音足りとも疎かにできない。
・ハーモニーやドライヴ感を常に堪能できる。
・常に全パートに意識を注力するのが前提。
もちろんオケにだってやってる人はいるだろうけど、アマチュアで個々人がここまでやってる団体はそうないのではないか。また、このレベルを追究している所は僕では入れないだろう。
音楽をしたいならオケが無意味とは言わないが、室内楽の方が断然楽しいし、勉強にもなる。取り組み姿勢からして違うから。
じゃ、オケ好きな人はオケに何を求めてるんだろか?
・指揮者の指導が勉強になる
・色んな仲間がいる
・友達作り
・出会い
・飲み
他にもたくさんあるだろうけど、パッと思いついたのはこんなもん。なんだ、ちょー有意義じゃないか。考えてみれば大学オケの友人は相当数いるけど、今でもとても仲が良い。
よし、僕もオケ参加する時は音楽はもちろん、人との触れ合いも楽しもう。トラでももっと色んなパートの人とコミュニケーション取らないともったいないわ。
バッハ無伴奏に挑戦して思うこと
12月に所属するオケの内部発表会みたいなものでバッハ無伴奏組曲2番からサラバンドとジーグに挑戦する。
・ジーグ
相異なる曲を選んだのは、上達のため。が、どうにも上手く弾けない。目も当てられない感じ。これはヤバい。。
例によって分析。まずサラバンド。
●右手
・腕だけでボウイングしている。詰まった感じの音。背中から、いやケツからボウイングをするんだ。
・小指の働きがイマイチで圧力をコントロールしきれていない。根元で音が潰れ気味。
・肘が下がり気味。上記ケツからボウイングで解消される。
●左手
・ぶら下がってないから保たない。つい癖で握りがち。
・低音弦の肘の位置が低い。だから握る。握るから疲れるし、音程がボヤける。
●テンポ
・メトロノーム必須。テンポ感死にやすい。インテンポに近くないと、聴いていてダルい。
●他
・和声感を保つのが難しい。まず和声付け。次にベース音だけでも頭の中で鳴らす。自信なし。
次にジーグ。
●右手
・三音スラー+三音マルカートの六連符処理が全て。できない。
・腕に頼るとムリ。人差指と小指を連動させて、引っ掛けを生み出す。ここでも小指の働きか。
・肘の位置。弦移動がめまぐるしいので、うっかりすると手首の先だけの移動になる。音が軽くなる。
●左手
・ぶら下がり命。握ってるヒマはない。
・肘の位置。やはり弦移動が激しいので肘の高さ移動がおろそかに。ぶら下がりできない原因に繋がる。
●テンポ
・三拍子の基本に忠実に。三拍目のアウフタクト感いのち。
・二拍目が死にやすい。メトロノーム二拍鳴らし練もした方がよい。
こんなもんか。多分これらを克服したところが始まりなんだろう。急がねば。
チェロを楽しむ
チェロは本当に楽しい。
正直、自分の音にうっとりする。楽しい。
ちょっと弾き方を変えるだけでガラッと音が変わる。楽しい。
うまく弾けずにその原因を一つ一つバラして究明していく作業。楽しい。
そうやって弾けなかったフレーズが弾けるようになった時。楽しい。
ああだこうだやって自分の音が格段によくなった時。無常の喜び。
カルテットとかで音が溶け合っている時。サイコー。
結婚式や老人ホームで人のために弾いた時、凄く喜んでもらえる。本当にチェロを弾いていて良かったと感じるし、こういう表現ツールを持っている自分を誇れる瞬間。
仕事なりプライベートなり、辛いことがあっても、チェロを弾いてるその時だけは自分とチェロと音楽以外の全てが無くなる。一瞬でランナーズハイみたいなもんか。
本当にチェロは楽しい。
ふとしたきっかけで学生オケでチェロを始めて、10数年。特定の先生のレッスンには就かずほぼ独学でチェロを続けてきた。
なぜかって。
自分で試行錯誤して上手くなる過程も好きだから。すごく遠回りだけど。
上手な人が普通に弾く何の変哲もないフレーズにショックを受けることがよくある。猛烈な嫉妬心や羨望感も湧く。
ああ、こういう音を出したい。
そういう音を出す方々をA級チェリストと定義付けし、なんとなく弾けるけどイマイチな下の方のB級チェリストである僕がA級になるまでの過程を記したブログにしようかと。A級になれるかは知らんけどな。